Windows 10のHyper-VでUbuntuを実行する
機械学習やデータサイエンスを学びたい人は増えていると思う。そういう人たちでも普段の仕事にはWindows 10 Proを利用しているケースが多いだろう。仕事上Officeアプリケーションを利用せざるを得ないのだ。
機械学習やデータサイエンスなどのスタディ目的でPythonなどをインストールすると普段の仕事に影響が出てしまうかもしれないので二の足を踏んでしまう。
そんな人にぴったりなのがHyper-Vである。64 bitのWindows 10 Proを使っていれば無料で使える。もし有効化していなければマイクロソフトのWebページを参考にすれば良い。
Hyper-Vを有効にする方法は https://docs.microsoft.com/ja-jp/virtualization/hyper-v-on-windows/quick-start/enable-hyper-v に記載されている。
Hyper-Vマネージャー、Hyper-Vクイック作成
Hyper-Vを有効にしていればWindowsメニューを出してHyp辺りまでタイプするとHyper-Vマネージャー、Hyper-Vクイック作成の二つが出てくるだろう。
Ubuntu 18.04.3 LTSの作成手順
Hyper-Vクイック作成をWindowsメニューから選択して起動する
Hyper-Vクイック作成では現在(2020年5月)、Ubuntu 18.04.3 LTS, Ubuntu 19.10, Ubuntu 20.04の3つが選択できる。
一般的なWebやモバイルアプリ開発目的なら、たいていの人がUbuntu 18.04.3 LTSを選ぶだろう。
それ以外のものをインストールしたいときには「ローカルインストール元」をクリックしてインストールしたいOSのインストールディスクのisoを選択すれば良い。
上記画面の設定の編集で設定変更する。
初回起動:メモリ、CPUなど基本の設定変更
ある程度本格的なプログラミングをしようと思うなら4GB位のメモリは必要だろう。
CPUはホストCPUのコア数と相談で決めることになる。
「仮想マシンが正常に作成されました」の画面に戻って接続を選ぶと黒い画面が開くので起動をクリックする。
Ubuntuが起動するのでキーボードやタイムゾーンなど基本的な事を設定する。
ユーザー名とパスワードを設定。自動ログインを設定しない。
ここまで設定すると一旦Ubuntuを抜ける事になる。
もし自動ログインを設定してしまったらあとでSettings->Details-Usersで変更できる。下はそのスクリーンショット。
解像度の変更とローカルドライブの追加
Ubuntuを抜けると、Ubuntu 18.04.3 LTSに接続というダイアログが出る。このダイアログは後にも出てくる。ここに添付している画像は後ででてくるもの。初回起動時にはUbuntuのデスクトップ画面が背景にある。
このダイアログで起動時に画面とローカルリソースを変更できる。開いた直後では解像度の変更をスライダーでできるようになっている。
左下にあるオプションの表示を選択すると右上に画面、ローカルリソースの二つのタブが現れる。
ローカルリソースを選択してローカルドライブの追加を行う。これをやるとWindowsとUbuntuの間でのデータのやり取りが容易になる。
チェックボックスで必要なドライブを選択後、OKで前画面に戻る。
毎回接続時に設定変更できる方が良ければ「今後このマシンに接続するときのためにこの設定を保存する」にチェックをしない。私はマルチモニターなのでどこに表示するかによって解像度を変えたいのでチェックしていない。それに毎回接続するドライブを変えられた方が良いのだ。
Ubuntuの起動
モニターの解像度を変更して接続を選択するとXのログインウィンドウが開く。Ubuntuの中で設定したユーザー名とパスワードを入れて起動する。自動ログインを設定しないのはここで入れるためである。
起動して先ほどローカルドライブの追加で行ったドライブを確認する。
めでたしめでたし。
まとめ
これでWindowsに直接様々な言語をインストールせずにオープンソース系の開発環境を作成できる。チェックポイントも作れるので、本格的に利用することも可能だ。(多分GPUは使えないと思うが・・・。)
もちろんUbuntu以外のOSもほぼ似たような手続きでインストールできる。
さらに最初の画面の下にWindows 10開発環境というものまである。Windows 10の開発を行うなら利用しない手はないだろう。
そして何より全て無料!