SAPで使えるMobileフレームワーク
SAPで各種社内向け、社外向けサービスを提供している(したい)会社は少なくないと思われる。
SAPはそういったサービスをMobile(Android, iOS)向けにExposeするための枠組みを3つ持っている。
- SAP Cloud Platform SDKs for Android and for iOS
ネイティブのAndroidやiOSのアプリケーションにSAP Cloudへのアクセスを追加するためのもの。既にAndroid, iOSの開発チームを持っていれば、こちらが一番細かなコントロールが期待できるので、最も訴求するアプリケーションが作成できるだろう。 - Mobile Development Kit
SAPへのアクセス機能を備えたネイティブ風に見えるアプリケーションを簡単に作成する事ができるフレームワーク。Android、iOSで基本的にUIが共通なのがメリットの一つとなるだろう。開発にはWebベースのIDEかVisua Studio Codeの拡張機能を用いて行う。緩やかなラーニングカーブがメリットで、高度な技術を備えた開発チームを持たない場合には検討の価値がある。 -
SAP Mobile Cards
SAP Cloudのデータアクセス機能を備えたごく簡単なアプリケーションを作成するためのフレームワーク
Android, iOS共にSAP Mobile Cardsという名前の再生専用アプリをGoogle PlayやApp Storeでダウンロードすれば、その再生専用アプリで動かすマクロのようなものがこの枠組み用の「アプリ」である。プログラミングフリーで作成できるので簡単である。
3つともユースケースとしてはB2C, B2B, B2Eなど色んなものに対応し、セキュリティに配慮したアプリケーションを比較的容易に作成できる。
SAPを採用している企業と仕事をすることになったらこの3つのどれが適しているかをまず検討すべきだろう。要は「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」である。それぞれの枠組みを理解すると同時に「必要を見極める」力が問われる。
より詳細が知りたくなれば開発者アカウント(無料)を取得してSAP Mobile Technologiesにアクセスするとよい。
例によって例のごとく日本語の情報は期待できないが、様々なHands onの講座が開かれているので受講するとよい。SAPの開発者向け講座では、自動生成ではない英語字幕もつけられるし、Udemyなどより英語の発音が聞き取りやすいスピーカーが多い気がする。中上級の英語力があれば対応できる。